「最近、スーパーでのお会計が前より高い気がする…」
そんな違和感を覚えている方、それ、インフレの影響かもしれません。
物価が上がる一方で、給料や預金の価値がそのままだと、気づかないうちに“実質的に貧しくなっている”こともあり得ます。
この記事では、「まだ投資とかよくわからない…」という方でもすぐに始められる、生活者目線のインフレ対策を紹介します。
インフレ(インフレーション)とは、「物の値段が継続的に上がっていく状態」のことです。
言い換えれば、お金の“買える力”が少しずつ下がっていく現象ともいえます。
たとえば、同じ1万円でも、去年なら買えたものが、今年は足りなくなっている…そんな感覚、ありますよね。
つまりインフレとは、「お金の価値がじわじわと削られていく」状況なんです。
一見すると、景気が良くなることもあるインフレですが、私たちの日常生活にとっては負担が増えるリスクのほうが大きく感じられるかもしれません。
● 家計にじわじわ効いてくる
例えば、毎月の生活費が20万円の家庭で、物価が2%上がったとしたら、それだけで年間約5万円近くの支出増に。
給料がそのぶん上がらなければ、知らないうちに貯金も減っていきます。
● 銀行預金の「目減り」が意外に痛い
「とりあえず貯金しておけば安心」——そう思っている方も多いと思いますが、インフレが続けば、銀行に眠らせたお金は実質的に価値を失っていく可能性があります。
たとえば、物価が年2%ずつ上昇し続ける一方で、普通預金の利息が0.001%のままだと、10年後にはその貯金の“実力”がかなり目減りしてしまう計算です。
インフレを完全に避けることはできません。でも、うまく備えることはできます。
ここでは、初心者でも取り入れやすい3つの方法を紹介します。
1. 【ちょっとだけでOK】投資を生活の一部にする
「投資=難しい」「損しそう」と感じている方もいるかもしれません。
でも、ほんの少しずつでも、“お金に働いてもらう”習慣を始めてみるだけで違います。
たとえば、ポイント投資や少額投資信託、ロボアドバイザーを使った1日100円からの積立など、リスクを抑えた選択肢も増えてきました。
▶ ポイント:現金だけでなく、”価値が増える可能性”のある資産を持つことが大切です。
2. 【円だけに頼らない】海外資産にも目を向けてみる
インフレが進むと、円の価値が下がり、円安になることも。そんなとき、日本円だけに資産を偏らせていると、外貨建ての商品やサービスが高く感じるようになります。
そこでおすすめなのが、外国通貨や海外資産に少しずつ分散すること。
たとえば、米ドル建ての外貨預金、外国株式、あるいはそれらを含んだ投資信託などを通じて、為替リスクに強いポートフォリオを作ることができます。
▶ ポイント:資産の「通貨の分散」でリスクを減らす工夫を。
3. 【実物は裏切らない】モノとしての価値を持つ資産を保有する
目に見えない数字の資産だけでなく、形ある資産——実物資産を持つという選択肢もあります。
代表的なものとしては、
- 金・プラチナなどの貴金属
- 不動産(土地や家)
- アート作品やコレクターズアイテム
などがあります。これらはインフレに強く、特に金は「安全資産」として長年信頼されてきました。
▶ ポイント:不況や通貨危機に強い“リアルな資産”はインフレ下で価値が増す可能性も。
インフレは、何もしなければ日常を圧迫する存在かもしれません。
でも、うまく備えれば、資産を守り、増やすチャンスにもなります。
今すぐすべてを変える必要はありません。
「毎月1,000円から積立を始めてみる」「外貨建ての資産に目を向けてみる」「ちょっと金の価格を調べてみる」——そんな小さな一歩から、未来は変わり始めます。
家計を守るためにも、これからのお金の持ち方を見直してみませんか?