日本の家計における金融資産の現状

日本の各家庭がどの程度の金融資産を保有しているか、さまざまな角度から探求しましょう。ここでは、少し前のデータにはなりますが、「家計金融行動世論調査(2019年版)」の結果を元に、家計に関わる重要な情報を把握します。

年代別平均貯蓄額の概観

2019年の調査結果によると、平均の金融資産額(全ての世帯を含む)は、2人以上の世帯で約1,139万円(中央値は419万円)、単身世帯では約645万円(中央値は45万円)でした。特に、金融資産を有する60代の世帯では、2人以上の世帯で平均2,203万円(中央値1,200万円)、単身世帯では1,930万円(中央値845万円)と、他の年代と比較して高い数値を示しています。

世代ごとの詳細なデータでは、60代が金融資産額で最も高いことが明らかになりました。また、70歳以上の2人以上の世帯では、60代よりも低い金額となっています。これは、定年退職と退職金の受け取りを経て、資産を取り崩す傾向が影響していると考えられます。

平均値を見ると不安になるかもしれませんが、すごく資産の多い方がいると平均値は引き上がります。中央値も参考にしましょう。

貯蓄と投資の傾向

金融資産の構成を見ると、2人以上の世帯では、預貯金、生命保険、株式、個人年金保険、投資信託の順に多く、これらが全体の約90%を占めています。単身世帯では、順番が異なり、預貯金、株式、投資信託、生命保険、個人年金保険の順となっています。

「金融資産なし世帯」の実態

金融資産を全く持たない世帯の割合も注目に値します。2人以上の世帯では23.6%、単身世帯では38.0%が該当し、年代別で見ると、特に20代、40代、50代の単身世帯で高い割合が見られます。

大切なのは、「お金を貯める・資産を作る」と決めること。残ったら貯めようと思っていても、うまくはいきません。

老後の生活資金源

老後の生活資金源についても注目されており、60代の2人以上世帯と単身世帯では、公的年金、就業、企業年金や個人年金が主な資金源として挙げられています。70歳以上では、公的年金や金融資産の取り崩しが主要な資金源になっています。

まとめ

このデータから、日本の家計における金融資産の現状を理解することができます。老後の生活を含め、自己のライフスタイルに合わせた貯蓄計画の重要性が浮き彫りになる結果となりました。

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