生命保険は大まかに「掛け捨て型」と「貯蓄型」の2つに分かれます。今回は、「掛け捨て型」についてご紹介いたします。生命保険に加入する際には、保険の目的や必要な保障内容を検討することが重要です。
掛け捨て型生命保険は、解約時や満期時に戻ってくる保険金がほとんどなく、貯蓄の要素が少ないまたは無い商品で、保障に特化したタイプです。このタイプの保険では、保険料が支払われた後、保障を必要とする場合にその保障を受けることができます。掛け捨て型生命保険は通常、特定の期間にわたって有効であり、定期的な保険と見なすことができます。
掛け捨て型生命保険の最大の特徴は、貯蓄型の生命保険に比べて保険料が安価であることです。貯蓄型の生命保険は解約や満期時に一定の金額が戻ってくるため、月々の保険料が高く設定されています。掛け捨て型はそのような貯蓄要素がないため、保険料が低くなります。
生命保険には他にも貯蓄型があり、主な違いは以下の3つです。まず、保険料が掛け捨て型では安い傾向にあるのに対し、貯蓄型は高額です。また、掛け捨て型には解約返戻金が通常含まれておらず、貯蓄型は解約時に一部の保険料が戻ります。さらに、掛け捨て型には満期保険金がないのに対し、貯蓄型は満期時に保険金が支払われることがあります。
「掛け捨て」という通称名から損をしている感覚になる人も多いようですが、必要な保障額を買っていると考えるのが実情に近いと言えます。
掛け捨て型生命保険は、定期保険、収入保障保険、医療保険、がん保険の4つの主要なタイプに分けられます。それぞれの特徴について詳しく説明します。
定期保険は特定の期間にわたって有効で、満期時に保険金が支払われることはありません。被保険者が死亡または高度な障害になった場合にのみ死亡保険金が支払われます。
収入保障保険は、被保険者が死亡または高度な障害になった場合、死亡保険金を保険期間満了まで受け取ることができる保険です。支払い形式には一括受け取りと定期的な受け取りがあります。
医療保険は、入院や手術などの医療費が必要な場合に給付金を受け取る保険です。主な給付金は入院給付金と手術給付金です。
がん保険はがんが診断された場合に給付金が支払われる保険で、がん以外の病気やケガには適用されません。給付金にはさまざまな種類があります。
掛け捨て型生命保険のメリットは、低い保険料と保障内容の見直しが簡単であることです。掛け捨て型生命保険は通常保険料が安価で、それにもかかわらず十分な保障を提供します。保険料の負担を軽減したい人にとって選択肢となります。保険期間が満了する際に保障内容を見直すことができるため、変化するライフステージや家族構成に合わせて保険を調整できます。
一方で、掛け捨て型生命保険のデメリットは、保険料が戻ってこないことと更新手続きが必要であることです。掛け捨て型の場合、保険期間内に保障が必要な状況が発生しないと、戻ってくるお金がほとんどありません。また、保険期間を延長するためには保険料が増加することがあり、一定の年齢を超えると更新が難しくなることもあります。保険契約を検討する際には、これらのデメリットにも注意が必要です。
「掛け捨てはもったいなから」と検討さえしない人もいらっしゃいます。もちろん個々人の好みや考えも大事ですが、掛け捨て型生命保険を活用した方がトータルで経済的にプラスな場合も少なくありません。専門家に相談をしてみましょう。