医療保険の必要性について考え、未加入の場合にどのような状況で後悔する可能性があるのかを見ていきます。また、年代ごとの必要性や、医療保険を選ぶ際に知っておくべき保険の種類や基本的な保障内容についても解説します。
若い時や健康でいる間は、医療保険の重要性を感じにくいかもしれません。しかし、年齢が上がるにつれて病気になるリスクが高まり、保険料も増加します。また、その時の健康状態によっては、保険に加入できない可能性もあります。
医療保険の加入を先送りしていた人が後悔するのは、どのような状況でしょうか。
高額な医療費が発生した時
予想以上の医療費がかかった場合、負担が大きくなることがあります。高額療養費制度は存在しますが、例えば医療費が100万円かかった場合、自己負担額は約8万7,430円(※)になります。このような場合に、医療保険に加入していなかったことを後悔するかもしれません。
※ 参照: 厚生労働省「高額療養費制度の概要」 詳細はこちら
貯蓄を削る必要が出てきた時
医療費がかさむと、将来のために貯めていた貯蓄を切り崩さざるを得ないことがあります。医療保険に加入していれば、貯蓄を守ることができたかもしれません。
先進医療を受けられなかった時
公的医療保険の対象外である先進医療は、費用が全額自己負担となります。医師に勧められても、費用の問題で断念した場合、早めに医療保険に加入しておかなかったことを後悔することがあります。
必要になった時に保険に加入できなかった時
保険加入の申し込みをしても、健康状態によっては審査に通らないことがあります。病気が発見されてからでは、保険に入れない、もしくは不利な条件でしか入れない場合があります。
医療費の負担が家計に影響を及ぼす可能性が高い人ほど、未加入を後悔しやすいと言えます。
収入が低い人
収入に余裕がない場合、入院や手術にかかる費用が大きな負担となります。月々の保険料が低額な医療保険もあり、万が一に備えておくことが重要です。
貯蓄がない人
病気になった時の医療費に加え、収入が減少する可能性もあります。十分な貯蓄がない場合、医療費の支払いが困難になることがあります。
医療保険を選ぶ際には、基本的な保障内容や用語を理解しておくと、適切な保険を選びやすくなります。
医療保険の主な保障内容
- 入院給付金: 入院や手術を受けた際に支給される金額。
- 手術給付金: 手術を受けた時に支給される金額。
- 特約: 先進医療特約や女性疾病特約など、追加保障。
医療保険の種類
- 終身医療保険: 一生涯にわたる保障。
- 定期医療保険: 一定期間の保障で、保険料が比較的安い。
民間の医療保険は、公的医療保険ではカバーできない支出や収入減少に備えるために重要です。
自己負担額に備える
高額療養費制度を利用しても、自己負担額は発生します。そのため、自己負担部分や先進医療に備えるために民間の医療保険が必要です。
公的医療保険が適用されない支出に備える
差額ベッド代や先進医療、入院中の食事代など、公的医療保険ではカバーできない費用も多く存在します。
年代やライフスタイルによって、医療保険の必要性は異なります。
20代
若い時に医療保険に加入することで、万が一の医療費負担を軽減できます。先進医療特約などで、将来のリスクにも備えましょう。
30代・40代
家族が増えることで、医療費負担や収入減少のリスクも高まります。無理のない範囲で保険料を支払い、家族を守りましょう。
50代・60代
体の不調が出やすくなる年代です。引受基準緩和型の医療保険を検討することも一つの方法です。
男性
男性の平均寿命やがんのリスクを考慮し、医療保険で経済的リスクに備えることが重要です。
女性
女性特有のリスクに備えるため、医療保険や女性疾病入院特約に加入しておくと安心です。
独身の場合
入院中の不安を軽減するために、医療保険と就業不能保険でダブルの保障を備えましょう。
自営業・個人事業主
公的保障が少ない分、医療保険と就業不能保険でしっかりと備えることが重要です。
このように、医療保険の加入は、ライフステージや個々の状況によって異なる重要性を持っています。健康なうちにしっかりとした備えをしておきましょう。