「来週、銀行口座からの引き落としがあるのに残高が足りない!」「給料日前なのに急な送別会でお金がない!」という状況に直面したことはありませんか?今回は、入金前に出費が発生して手元のお金が不足しているときの対策、すなわち「短期借り入れ」についてご紹介します。
借入を推奨する記事ではありません。必ず自己責任でご利用ください。
「資金繰り」という言葉は、企業が商取引で必要な支払いのために資金を確保することを指します。企業経営者が特に重要視するのはこの資金繰りです。支払期日に一度でも支払いが滞ると、その企業の信用が失われます。さらに、半年内に2回以上手形や小切手の決済ができない場合、黒字経営であっても銀行取引が停止され、信用が失墜します。こうした事態を避けるため、経営者や経理担当者はさまざまな方法で資金繰りに奔走しています。
個人でも、支払期日に支払いができないとクレジットカードが使えなくなったり、追加の借り入れができなくなったりします。
サラリーマンの味方?「消費者金融」と「カードローン」
短期借り入れとしてまず思い浮かぶのは、消費者金融やクレジットカードのカードローンです。最初の借り入れ時には審査がありますが、一度審査が通れば無担保で借り入れが可能です。最近では、コンビニATMからも借り入れできるため、緊急時の資金調達に非常に便利です。しかし、その便利さからつい多めに借りてしまうリスクもあります。また、無担保の短期借り入れは、住宅ローンなどの有担保の長期借り入れと比べて金利が高い点にも注意が必要です。
うっかりも安心の「口座貸越」
銀行口座の自動引き落としを利用している人も多いでしょう。予想外の出費で残高不足になる場合に便利なのが「口座貸越」です。口座貸越は、総合口座通帳の定期預金等を担保に自動的に貸し付けを行い、残高不足を補う仕組みです。その後に入金があれば自動的に返済に充てられます。手続き不要で金利が低いのが魅力です。
生命保険も活用できる「契約者貸付」
生命保険にも「契約者貸付」という制度があります。これは、契約している生命保険の解約返戻金を担保に借り入れできるものです。近年ではWEB上で借り入れ・返済手続きが可能です。貸付金利は契約している保険の予定利率が適用されますが、借入額が解約返戻金を超えると保険契約が失効する可能性があります。また、保険料の払い込みを忘れた場合には「自動振替貸付制度」があるため、保険契約が失効する心配はありません。
借り入れの際は、以下の4つのポイントを押さえておきましょう。
- 必要最小限の借り入れにとどめる
- 金利の低いところから借り入れる
- なるべく早く返済する
- 金利が高い借入先や借入額が多いところから優先して返済する
平成23年度の自己破産申請件数は109,908件と減少傾向にありますが、それでも10万件以上あります。資金繰りは、支払い後に確実な収入があることが前提です。借り入れは「時間を買う」行為であり、便利だからといって安易に借り入れを繰り返すと、破綻して信用を失う危険があります。過剰な借り入れを避けるように心がけましょう。