生命保険の保険金を受け取った際にかかる税金は、生命保険契約の「契約者」「被保険者」「受取人」の関係と、保険金の種類に依存します。このページでは、生命保険契約の名義と保険金のタイプに応じた税金の仕組みについて解説します。
生命保険契約の名義には、主に「契約者」「被保険者」「受取人」という3つのカテゴリーがあります。契約者は保険料を支払う責任を負う人物であり、被保険者は保険金の支払い対象となる人物です。受取人は、その名の通り保険金を受け取る資格を持つ人です。例えば、夫が契約者であり、夫が被保険者で、妻が受取人である生命保険契約の場合、夫が保険料を支払い、夫が亡くなった場合、妻が保険金を受け取ります。
生命保険は、金融商品の一つであるという見方をすると名義が３つのカテゴリーからなる非常に珍しい商品であると言えます。
生命保険の死亡保険金と税金の関連 生命保険の死亡保険金を受け取る際にかかる税金は、契約者、被保険者、受取人の関係によって以下の3つに分かれます。
- 契約者が保険料を支払い、夫に死亡が発生した場合、妻が保険金を受け取る場合、相続税が課税されます。
- 契約者が保険料を支払い、妻に死亡が発生した場合、夫が保険金を受け取る場合、所得税がかかります。
- 契約者が保険料を支払い、妻に死亡が発生した場合、子供が保険金を受け取る場合、保険金は贈与税の対象となります。
また、死亡保険金を年金形式で受け取る場合には、相続税や贈与税の課税対象となることがあり、所得税も支払う必要があります。年金は毎年の雑所得として計上され、初年度は非課税ですが、2年目以降は課税対象となります。所得税の課税対象に関しては、一時金として受け取る場合と年金形式で受け取る場合で異なります。
生命保険の満期保険金と税金の関係 生命保険の満期保険金は、被保険者が生存して契約期間終了時に受け取ることができる保険金です。一般的な例としては、「養老保険」が挙げられます。満期保険金の税金は、契約者と受取人の関係に応じて以下の2つに分かれます。
- 契約者が保険料を支払い、自身が満期保険金を受け取る場合、所得税が課税されます。
- 契約者が保険料を支払い、妻が満期保険金を受け取る場合、贈与税がかかります。
また、満期保険金を年金形式で受け取る場合には、所得税の課税対象となり、初年度は非課税で、2年目以降から所得税がかかります。源泉分離課税と呼ばれる仕組みも適用され、特定の金融類似商品に該当する場合、税金は源泉分離課税として差し引かれるため、確定申告が不要です。
その他の生命保険に関連する金銭と税金の関係についても、死亡保険金や満期保険金以外に保険金や給付金を受け取る可能性があることを考慮し、詳細を確認することが重要です。また、特定の生命保険が「金融類似商品」に分類される場合、源泉分離課税が適用され、確定申告が不要となります。
契約時の支払いを気にする人は多いですが、お金が貯まる保険や死亡保険金など高額の受け取りをする場合のタイプの保険の場合には受け取り時の課税まで考えておきましょう。
