生命保険は、必ずしもすべての人にとって必要とは言えません。そこで、異なる種類の保険とリスクに焦点を当て、どの状況で保険が必要で、どの場合で必要がないかを考察してみましょう。
リスクに基づく、保険の必要性 ここでは、保険の種類に応じて、どのリスクが存在するかを理解し、その保険が必要かどうかを検討します。
「大人だから生命保険に入るのが責任感ある行動」など論理的におかしい理由で契約をしている人が少なくありません。しっかり論理・理屈を理解しないとご自身が損をしてしまいます。
小さな子供がいる家庭の主要な収入者には高額な死亡保険が必要です。子供が成長するにつれて、必要な保険金額は減少します。したがって、独身者や子供が独立した人々には高額な保険は必要ありません。
若い時期は疾患のリスクが低いかもしれませんが、貯金が限られている場合、入院に関連する支出が急増する可能性があります。若いうちに保険料が安価なうちに、最低限の医療保障を持っておくことは賢明です。年齢が上がると入院や手術のリスクが高まるため、より包括的な保護が必要です。
がんなどの生活習慣病のリスクは年齢と共に上昇します。治療には高額な費用がかかり、長期間にわたり収入減少のリスクも考えられます。男性は若い時期はリスクが低いと言えるかもしれませんが、女性は若い世代でも特にがんなどのリスクが高い傾向があります。女性の場合は早期にがん保険を検討することが重要です。
働けなくなった場合の保険の必要性 病気やケガによる長期の収入減少のリスクは、死亡リスクよりも高いと言えます。ただし、会社の福祉制度が充実しており、長期の失業保険を提供している場合、個別に保険を用意する必要はありません。会社勤務の場合は、必ず福祉制度を確認しましょう。
平均寿命が延び、介護のリスクが増加しています。介護にかかる費用は高額であり、自己負担分を含む全体の費用は、住宅改修や介護用ベッドの購入などの初期費用が平均80万円、月々の費用が平均7.9万円です。また、介護期間は平均して59.1カ月(約4年11カ月)であり、4年以上介護する割合が増加しています。
介護保険データを考慮すると、将来的には介護保障の重要性が高まるでしょう。子育てが終わった後に介護保障を検討する時期が訪れるかもしれません。ただし、子育て世代や現役世代にとっては、介護保険ではなく、収入保障に焦点を当てることが適切かもしれません。
生命保険は必ずしも必要というわけではありません。しかし、必要性をしっかり考えないと思わぬリスクに直面することに・・・しっかり専門家に相談をするようにしましょう。