年末調整と各種控除についてわかってますか?

所得税は、1年間の所得から税金を算定し、その金額を納める必要があります。もし、これを1年分一括で行うと、私たち納税者も税務当局も手間がかかります。そのため、サラリーマンや公務員といった給与収入者に対しては、雇用主が給与から毎月所得税を差し引き、それを支払う方式を採用しています。給与明細をもらった時に色々引かれてますよね。このような月々の税金は概ねの計算に基づくため、年末に正確な調整を行うのが「年末調整」というものです。

給与から色々引かれているのは、「仮」なんです。それをしっかりと正確に計算をして調整をするのが、年末調整です。

所得税には様々な控除が存在し、これらも年末に申告するものです。特に注目される控除に、「保険料控除」と「住宅ローン控除」が挙げられます。具体的には以下の3種類です。

  1. 生命保険料控除
  2. 地震保険料控除
  3. 住宅ローン特別控除

これらの中で、生命・地震保険料控除は「所得控除」、住宅ローン特別控除は「税額控除」として処理されます。所得控除は、納税者の個別の状況を考慮し、課税所得から一定の額を引く仕組みです。

また、生命保険料控除にはさらに3つの種類があり、それぞれ年間8万円までが控除対象で、最大で4万円の所得控除が可能です。全体として、最大12万円までの控除が適用されます。地震保険料については、最大で5万円が控除対象となります。

一方、税額控除は、所得税金額から直接一定額を引く方式です。例えば、住宅ローンの年末残高が3,000万円だと、30万円がそのまま控除される形となります。

所得控除は、税金の計算をする前の金額から引くもので、税額控除は計算後の税金から直接引くものです。

しかし、注意点として、この控除額が所得税額を上回る場合、その年の所得税からは全額引けない場面があります。でも、次の年の住民税でその分の控除を受けることが可能です。住宅ローン特別控除の詳細としては、一般住宅の場合は年末の借入残高4,000万円まで、認定住宅では5,000万円までが控除対象となります。

これから控除関係の書類が送られてくる時期です。無くさないように保管をするようにしましょうね。

error: Content is protected !!