毎月の保険料、少し高く感じていませんか?「貯蓄型保険だから、満期で戻ってくるし安心」と思っている方もいるかもしれません。
しかし、貯蓄と保険の役割は明確に分けるべきです。**保険は「万が一の大きなリスクに備えるもの」**であり、**貯蓄は「将来の目標のためにお金を増やすもの」**です。この役割を混同すると、「保険料貧乏」になり、貯蓄が全然進まない状態に陥ってしまいます。
賢く家計を回すための「黄金バランス」の法則を学びましょう。
保険商品には、「掛け捨て型」と「貯蓄型」があります。
種類 | 特徴 | 貯蓄性 | 保険料 |
掛け捨て型(定期保険など) | 保障期間中、万が一のときに保障を受けられる。 | なし | 安い |
貯蓄型(終身保険、養老保険など) | 保障と同時に、解約時や満期時に一部が戻ってくる。 | あり | 高い |
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**貯蓄機能のある保険は、効率が悪くなりがちです。**保険会社は貯蓄部分を安全に運用するため、増えるスピードは銀行預金と大差ないことが多く、保険料の多くが「保障」と「経費」に消えてしまいます。
貯蓄を増やすことを目的にするなら、保険ではなく**「NISA」や「積立預金」**など、専門のツールを使った方が、お金はより効率的に、そして柔軟に増えていきます。
保険料を抑え、貯蓄に回せるお金を増やすためのステップです。
ステップ1:本当に「致命的なリスク」だけをカバーする
保険は、万が一のときに家計が破綻するほどの致命的なリスクだけに絞ってかけましょう。
- 夫(大黒柱)の死亡・就業不能:残された家族の生活費や教育費。
- 夫婦の入院・病気:高額療養費制度を使っても自己負担が大きい治療(がんなど)への備え。
小さなケガや短期の入院など、貯蓄で対応できる範囲は「保険をかけない」という判断も大切です。
ステップ2:掛け捨てで「保障を固める」
保険料を抑えたいなら、**掛け捨て型の「定期保険」や「医療保険」**で、ステップ1で特定したリスクを最小限の費用でカバーしましょう。貯蓄型よりも安く、必要な保障を手に入れることができます。
保険料の負担を軽くしたら、その分のお金をそのまま生活費にするのではなく、貯蓄や運用に回す習慣をつけましょう。
- 毎月の保険料を比較する: 今の貯蓄型保険の保険料と、同額の保障が得られる掛け捨て型保険の保険料を比較します。
- 差額を自動で貯蓄: その差額分を「貯蓄専用の口座」へ自動積立(先取り貯金)します。
- NISAで運用: さらに余裕があれば、つみたてNISAなどを利用して、**「お金に働いてもらう」**仕組みも加えましょう。
この「保障は掛け捨てで安く、貯蓄は自動積立で効率よく」というバランスこそが、家計を強くする黄金法則です。今日から家計簿と保険証券をチェックして、あなたの家の「黄金バランス」を見つけてみませんか?