「老後資金を貯めたいけど、一体いくらから始めればいいの?」
老後の資金計画を立てる際、多くの人がまず「いくら貯めればいいか(ゴール)」を考えがちです。しかし、最も大切なのは、**「今、わが家がどの地点にいるのか(スタート地点)」**を正確に把握することです。現状を知らなければ、ゴールまでの最適なルートを描くことはできません。
この記事では、老後の不安を解消するための最初の一歩となる「家計の現状把握」を、具体的かつ簡単な3ステップで解説します。
ステップ1:未来の収入源を把握する(公的年金のチェック)
老後の生活において、最大の収入源となるのが公的年金です。まずは「わが家が将来いくら年金をもらえるのか」を把握しましょう。
- ねんきん定期便の確認:毎年誕生月に届く「ねんきん定期便」を見て、現時点での年金見込み額を確認しましょう。
- 夫婦の年金を合算:夫と妻、それぞれの年金見込み額を合算し、世帯全体で毎月いくら年金収入があるかを把握します。
- ねんきんネットの活用:日本年金機構の「ねんきんネット」を利用すれば、より詳細な試算が可能です。
💡ポイント: 夫婦の年金収入が毎月の目標生活費に比べてどれくらい不足するのか、この段階でざっくりと把握しましょう。
ステップ2:資産と負債を洗い出す(貯蓄・運用・借入の棚卸し)
次に、現在持っている「資産」と「負債(借入)」を全て洗い出します。
- 資産の洗い出し:
- 銀行預金(普通・定期)
- 保険の解約返戻金(貯蓄型の場合)
- iDeCoやNISAなどの運用資産
- 会社の退職金見込み額
- 負債の洗い出し:
- 住宅ローン残高
- 車のローン残高
- その他ローンや借入金
これらの棚卸しをすることで、老後資金として「今、いくらの原資があるのか」が明確になります。特に、保険の解約返戻金や退職金は、老後資金計画の大きな要素となります。
ステップ3:家計の「ムダ」を見える化する(固定費の徹底チェック)
老後の資金準備の原資を捻出するため、現在の家計の「ムダ」を見つけます。特に、一度見直せば効果が続く固定費のチェックが最優先です。
- 通信費:スマホ料金、インターネット回線、使っていないサブスクリプションサービスなど。
- 保険料:必要以上の保障がないか、同等の保障でより安い商品がないか。
- 住居費:住宅ローンの残高や金利を見直し、借り換えができないか。
💡ポイント: この固定費の見直しで捻出できた金額こそが、無理なく老後資金の積立(NISAやiDeCo)に回せる「新たな貯蓄原資」となります。
まとめ:現状把握が「行動」と「安心」を生む
老後の資金計画は、**「公的年金と現在の資産で、将来の生活費を賄えるか」**というシンプルな問いに答える作業です。
この3ステップで現状把握ができれば、あとは**「足りない分を、いつまでに、どうやって埋めるか」**という具体的な行動計画に移るだけです。不安を抱えるのではなく、今日から家計の棚卸しを始めて、未来への安心を手に入れましょう。

