「夫の年金だけじゃ足りない?」主婦が今すぐ始める老後資金づくり3つの鉄則

「老後2,000万円問題」――この言葉を聞いて、漠然とした不安を感じている主婦の方は多いでしょう。人生100年時代と言われる今、長くなる老後の生活資金をどう準備するかは、家計を預かる主婦にとって最大の関心事です。

特に、ご自身の年金(国民年金)だけでは生活費をまかなえず、夫の年金に頼る割合が高い専業主婦の方は、「このままで大丈夫?」という不安が強くなりがちです。

でも、心配しないでください。今からでも間に合う、**老後資金を着実に準備するための「3つの鉄則」**をご紹介します。

鉄則1:まずは「目標額」を計算し、不安の正体を知る

漠然とした「2,000万円」という数字に振り回される必要はありません。まずはご自身の家庭に必要な老後資金の目標額を具体的に計算しましょう。

  1. 理想の生活費を考える: 老後の生活で月々いくら使いたいですか?(例:旅行や趣味を楽しむために月30万円)
  2. 年金見込額を確認する: 毎年届く「ねんきん定期便」や「ねんきんネット」で、夫婦が将来もらえる年金の見込み額を確認しましょう。
  3. 不足額を計算する: (理想の生活費)-(年金見込額)=(月々の不足額) この不足額が、老後の期間(例:30年間)で合計いくらになるか計算すれば、**「あなたにとって本当に必要な目標額」**が見えてきます。不安の正体が分かれば、対策が立てやすくなります。

鉄則2:老後資金の「貯蓄体質」を作る!固定費を見直す

老後資金を確保するためには、まず「貯める力」を強くする必要があります。日々の食費を切り詰めるよりも、一度見直せば継続的に効果が出る**「固定費」**の削減が鉄則です。

  • 保険料の見直し:子どもの成長など、ライフステージが変わったのに、昔のまま高額な保険料を払い続けていませんか?本当に必要な保障だけに絞ることで、年間数万円の保険料を老後資金の積立に回せます。
  • 通信費の削減:格安SIMへの乗り換えや、不要なサブスクリプション(定額サービス)の解約など、**「なんとなく払い続けているお金」**を徹底的に見直しましょう。

そして、貯蓄は「先取り」が鉄則です。生活費とは別の老後資金専用口座を作り、毎月決まった額を自動積立するように設定しましょう。

鉄則3:「iDeCoとNISA」で老後資金を育てる

低金利の時代、銀行に預けているだけではお金は増えません。老後資金は**「使うまでに時間があるお金」**なので、税制優遇制度を活用して「お金に働いてもらう」ことが非常に有効です。

  • iDeCo(個人型確定拠出年金):老後資金づくりに特化した制度。掛金が全額所得控除になり、税金が安くなるメリットが大きいです。専業主婦の方も少額から加入できます。
  • NISA(少額投資非課税制度):運用で得た利益が非課税になる制度。こちらは流動性も高いため、将来のリフォーム費用などにも対応しやすく、老後資金の柱の一つになります。

投資と聞くと抵抗があるかもしれませんが、これらの制度は**「長期・積立・分散」**でリスクを抑えることが前提です。まずは少額からでも、今日から老後資金を「育てる」一歩を踏み出してみましょう。

まとめ:夫婦で「安心」をデザインしよう

老後資金の準備は、決して主婦一人の仕事ではありません。夫婦で「どんな老後を送りたいか」を話し合い、お互いの年金額や資産状況をオープンにして、共通の目標を持つことが大切です。

「目標額の計算」「固定費の見直し」「税制優遇の活用」。この3つの鉄則を実践し、老後の不安を解消して、安心できる未来をデザインしていきましょう。

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