変わる葬儀の形態

日本は世界有数の高齢化社会で、人口の約28.9%が65歳以上です。この状況に伴い、死亡者数も増加傾向にあり、2019年の約138万人から2040年には約168万人に増加すると見込まれています。

この背景を受けて、葬儀の形態も変化しています。株式会社鎌倉新書が運営する葬儀相談サイト「いい葬儀」の調査によると、新型コロナの影響で葬儀のスタイルが変わり、特に家族葬が増加しています。2022年の調査では、家族葬の割合が55.7%に達し、一般葬は25.9%に減少しました。家族葬は親族や近親者、一部の友人や知人のみが参列することが特徴です。

近年は家族葬の割合が増加傾向に。コロナ禍で人同士の接触が極端に減ってしまったのも要因。

また、通夜を省略する一日葬や宗教儀式なしの直葬・火葬式など、シンプルな葬儀形式も人気を集めています。これらの変化により、葬儀の平均費用は184.3万円から110.7万円に低下しました。この費用には基本料金や飲食代、返礼費が含まれますが、寺院や教会へのお布施は含まれていません。一般葬や家族葬など、より簡素な形式ほど費用も低くなる傾向にあります。時代の変化と個人の希望を踏まえ、適切な葬儀スタイルを検討することが大切です。

葬儀費用の平均は184万円から110万円に減少。亡くなる前に自分で葬儀のスタイルを決める形式も増えてきています。

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